Australian Embassy Tokyo
在日オーストラリア大使館

日豪ビジネス・レセプションにおけるターンブル首相挨拶

TK05

2017年01月14日

 

首相公邸(キリビリ・ハウス)

マルコム・ターンブル

オーストラリア首相

 

盟友の皆様、継続とコミットメントの糸は非常に強いものです。

日豪経済連携協定(EPA)は明日で2周年を迎えます。オーストラリアの対日輸出品は、今や97パーセント以上が無税か特恵税率により日本に入っています。

日豪間の往復貿易額は現在、600億豪ドルを超えています。また、日本からの対豪直接投資は世界第2位となっています。

本日は、国際石油開発帝石(INPEX)の幹部代表の皆様がお越し下さっています。INPEXのプロジェクトはそれだけで、日本による最大の海外直接投資となっています。

変化がかつてない速さと規模で起こる、私たちが暮らすこの驚くべき時代で引き続き成功を収めるには、競争力や機敏さ、適応性が必要であるのを私たちは認識しています。

こうした理由から、私たちは法人税の30パーセントから25パーセントへの長期的削減を、経済計画の中心に据えています。投資への見返りを増やせば、投資は一層拡大し、これによって雇用が増大するのを私たちは理解しています。

私たち政府は、企業への支援に徹底した力を注いでおり、オーストラリア国民に最良のプロジェクト、最良の機会、最良の雇用をもたらすには、このグローバル経済で競争力を持つ必要があることを認識しています。

国際社会の政治環境に、保護主義の匂い以上のものが立ち込める中、安倍首相と私は自由貿易や開かれた市場、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の発効、(聞き取り不能)交渉の終結に全面的なコミットメントを行っています。保護主義は経済を低成長の落とし穴から救い出すはしごではなく、その中に引きずり込むショベルのような存在であると自覚しているためです。

繁栄への道は、開かれた市場や自由貿易へのコミットメントによりもたらされます。そしてそれこそが、私たちのコミットメントです。

無論、地域における繁栄はコミットメント、ルールに基づく秩序の維持により生み出された平和と安定が、その基盤となってきました。

今日見られるように、防衛・安全保障分野における日豪協力は深まっています。新たな協定へのコミットメント、本年の署名を目指す共同運用と訓練の円滑化に関する協定への合意に向けた努力、及びコミットメントを通じてです。

最後に、もうひとつの継続の糸である、ジョン・ハワード元首相、及び安倍晋三首相により十年前に生み出された安全保障協力に関する日豪共同宣言は、こうした力強い関係を思い出させてくれる存在のひとつです。この関係は日増しに力強くなっており、本宣言は多くの人の手や、世代を超えた取り組みが実を結んだものです。

私たちは盟友であり、安倍首相と昭恵夫人のシドニー訪問を心より歓迎申し上げます。