オーストラリア現代文学傑作選第6巻『グリーフーある殺人事件裁判の物語』刊行記念イベント
2018年11月1日-2日
オーストラリア現代文学傑作選の第6巻として、ヘレン・ガーナー著『This House of Grief: The Story of a Murder Trial』の邦訳版『グリーフーある殺人事件裁判の物語』が2018年11月、現代企画室から出版されます。
オーストラリア全土で激しい議論を巻きおこした事件の法廷ドラマを描きだしたノンフィクション作品で、加藤めぐみ明星大学教授が翻訳を担当されました。
本書の出版を記念してヘレン・ガーナー氏を日本に招き、出版記念会が行われます。
ヘレン・ガーナー『グリーフ—ある殺人事件裁判の物語』出版記念会
「『グリーフ』は私たちに何を語りかけるのか—息子3人殺害容疑裁判を報じたノンフィクションをめぐる豪日作家の対話」
日時:2018年11月1日 19:00−21:30(開場 18:30))
第一部 トークセッション
挨拶:バッシム・ブレージー オーストラリア大使館首席公使
講演:ヘレン・ガーナー「『グリーフ』について」(仮)
対談:中島京子 × ヘレン・ガーナー
モデレーター 加藤めぐみ(『グリーフ』訳者、明星大学教授)
第二部 レセプションパーティ
会場:ヒルサイドバンケット
11月2日、大妻女子大学にてオーストラリア・ニュージーランド文学会との共催により、ガーナー氏と本傑作選シリーズの刊行に関わってきたオーストラリア文学研究者たちとの討論会を行います。
『This House of Grief: The Story of a Murder Trial』(2014):
2005年9月4日、別れた妻が親権をもつ息子たちとの面会日、3人の息子を乗せた車は突然道を外れて沼に沈み、助かったのは運転していた父親だけだった。これは悲劇的な事故だったのか、それとも元妻への復讐だったのか?
オーストラリア全土で激しい議論を巻きおこした事件の裁判過程をつぶさに追い、「正義」をめぐる尋常ならざる法廷ドラマを描きだしたノンフィクション。
オーストラリア現代文学傑作選
「単一民族・単一文化」の白豪主義から、多文化・多民族の現実に目を向け、「差異」のアイデンティティへの転換をはかったオーストラリア。先住民や世界各地からの移民と共存する社会を目指す動きは、多様な背景に彩られた、豊穣な文学的成果にいま結実しつつあります。「オーストラリア現代文学傑作選」は、オーストラリアに出自をもつ、あるいは同国で活動する同時代の作家の文学作品を、10年をかけて1年1作のペースで紹介していくシリーズで、豪日交流基金によって助成を受けています。
本シリーズのそのほかの作品はこちら。
今回のイベントならびにオーストラリア現代文学傑作選は豪日交流基金によりオーストラリア政府外務貿易省の助成を受けています。