One Giant Leap Australia Foundation は宇宙航空研究開発機構 (JAXA)と協力し、オーストラリアの国花ゴールデンワトルの種を国際宇宙ステーション (ISS) へ打ち上げました。
種はISSの日本実験棟「きぼう」に搭載され、6か月後に地球へ戻ってきました。この「Seeds in Space」プロジェクトは「アジアンハーブインスペース(AHiS)」プロジェクトの一環であり、オーストラリア宇宙庁によって支援されています。
2021年11月5日、宇宙航空研究開発機構 (JAXA)より「宇宙を旅した」ゴールデンワトルの種10個が大使館に届けられました。
オーストラリアの270以上の学校の生徒達もこのゴールデンワトルの種子を地上対照用の種子と比較しながら育てています。
大使館でも同様の実験をスタートさせ、観察を続けています。
実験の概要
【目的】宇宙飛行がゴールデンワトルの種の成長に及ぼす影響を調べる
【材料】
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【方法】種皮処理:剥皮法と熱湯法
- 種をケースから取り出す。宇宙から戻ってきた種子と地上対照用の種子を混ぜないよう注意する
- 各グループの種を半分に分ける
- 各グループの種子半分を紙やすりで少しだけこする
- 各グループの種子を4つのボールに移す
- 沸騰したお湯をボールに注いだら、ラップをかけて一夜置く
- グループ別の名札を作る
【グループ化された種子】
S: 宇宙から戻ってきた種子
Ss: 紙やすりで処理された宇宙から戻ってきた種子
E: 地上対照用の種子
Es: 紙やすりで処理された地上対象用の種子
種を植える
- 土を育苗箱にたっぷり入れる
- 各セルに水を少しかけて土をなじませる
- 土に1 cm くらいの深さの浅い穴を開ける
- ピンセットで種を1粒ずつ各穴にまく
- 育苗箱の図を書いて種をまいた場所をメモする
- 土をかぶせる
- 土に水を少しまく
- まいた品種がわかるように名札を立てる
- ふたの穴を閉めたまま育苗箱にかぶせる
- 育苗箱を外の日当たりの良い場所に置き、一日おきに室内に入れる。室内でも日当たりのよい場所に置き、ふたの穴で湿度を調整する
観察記録
【観察記録1】
種皮処理(2021年11月8日)
種皮処理がされると、種の発芽率が上がります。すなわち、傷のようなものが種の外皮を開くのです。自然災害や気候、動物との関わり合いなどによる自然現象と言われています。大使館ではこの過程を模倣し、ワトル種の半分に紙やすりで傷をつけ、一晩熱湯に浸しました。
【観察記録2】
植えつけ(2021年11月9日)
種皮処理をした種子を容器に植え付けました。いつ発芽するのか、、、毎日観察を続けています。
【観察記録 3】
発芽(2021年12月6日)
種まきから28日目: ついに発芽しました!
宇宙から戻ってきたゴールデンワトルの種子11粒のうち5粒が発芽(発芽率:45.5%)
地上対照用の種子10粒のうち4粒も発芽しました(発芽率:40%)