Australian Embassy Tokyo
在日オーストラリア大使館

オーストラリア、南シナ海問題の平和的解決を支持

TK07

2016年07月13日

 

ジュリー・ビショップ外務大臣は7月12日、以下の声明を発表した。

仲裁裁判所は本日、フィリピンが提訴した南シナ海問題について、最終的な仲裁判断を示した。

オーストラリア政府はフィリピンと中国に対し、最終的で、両国に拘束力を有する判決に従うよう呼びかける。

フィリピンの提訴による仲裁裁判は、国連海洋法条約に従って審議が行われた。裁判所の決定は、主権についてではなく、本条約下での海洋における権利についてのものである。

国連海洋法条約は全ての国に対し、海洋の合法的利用についての明確な枠組みを提供している。本条約は自由で開かれた貿易を促し、航行及び上空飛行の自由への揺るぎない権利を含むと共に、海洋における紛争の平和的解決を支持している。

あらゆる国が国連海洋法条約を含めた国際法に従って、平和的に紛争を解決しようとする権利をオーストラリアは支持する。

全ての当事国はルールに基づく国際秩序から、多大なる恩恵を受けてきた。

これまでも長年そうであったように、国際法の遵守は東アジアにとって、平和と安定、繁栄の基盤である。

今回の決定は、地域がいかに紛争を平和的に処理できるかについての、重要なテストケースである。

これは地域がひとつになる機会であり、また当事国にとっては、海洋における権利についての明確化を土台として、お互いの対話に再び関与する機会である。

オーストラリアは全ての南シナ海問題の当事国に対し、平和的手段を通じて紛争を解決するよう促す。

また当事国に対し、紛争地域で現状を変更するための、威圧的な振る舞いや一方的な行動を取らぬよう要請する。

オーストラリアは今後も、国際法が認める航行及び上空飛行の自由についての権利を自ら行使すると共に、他国のこうした権利を支持する。

仲裁裁判所の判決については、以下のウェブサイトに掲載されています。

http://www.pcacases.com/web/view/7