Australian Embassy Tokyo
在日オーストラリア大使館

オーストラリア、商業捕鯨の提案に反対

2018年8月2日

 

ジュリー・ビショップ外務大臣とジョシュ・フライデンバーグ環境・エネルギー大臣は8月2日、以下の声明を発表した。

2018年9月の次回国際捕鯨委員会(IWC)総会において、世界規模の商業捕鯨一時停止(モラトリアム)の撤廃を求める、日本による最新の提案をオーストラリアは深く憂慮する。

あらゆる形態の商業捕鯨や所謂「調査捕鯨」に、オーストラリアは断固として反対すると共に、今後もクジラを保護するためのIWCの機能強化に取り組む上でリーダーであり続ける。

オーストラリアは、世界における30年間に及ぶ商業捕鯨モラトリアムを強く支持しており、これを支えるプロセスを弱体化させるいかなる試みにも断固反対する。これには投票制度の変更、あるいは商業捕鯨の捕獲枠設定が含まれる。

オーストラリアと日本は、深く強固な二国間関係を謳歌しているが、クジラをめぐる点に関しては意見が異なる。オーストラリアは9月のIWC総会で、日本の提案を拒否するよう、志を同じくする国々に要請する。

オーストラリアは商業捕鯨の廃止に向け、たゆまぬ努力を行ってきた。IWC及び科学委員会の運営や監視機能を高める決議案を、これまで共同で提出している。また、クジラが自らの環境で育つことができる保護区(サンクチュアリ)の設定を支援すると共に、非致死的なクジラの調査を支える12か国によるIWCの南極海調査研究パートナーシップ(SORP)を主導してきた。この他、国際司法裁判所に日本を提訴し、成功を収めている。

オーストラリア政府は今後も、商業捕鯨や所謂「調査捕鯨」の廃止を一貫して強く訴えていく。科学は明白なものであり、調査のためにクジラを殺す必要はない。