Australian Embassy Tokyo
在日オーストラリア大使館

安倍晋三首相への謝意

2020年8月28日

 

スコット・モリソン首相は8月28日、以下の声明を発表した。

 

オーストラリア国民を代表し、長く輝かしい経歴において、日豪関係に持続的なコミットメントを行ってこられた日本の安倍晋三首相に謝意を表明する。

安倍首相は真の友人、オーストラリアの真の友人である。

日本はオーストラリアにとり、最も緊密なパートナーのひとつである。この関係は、両国の特別な戦略的パートナーシップの下で日豪関係を新たな次元に高めるなど、安倍首相個人の指導力とビジョンにより推進されてきた。8年近くにわたって安倍首相がもたらした政治的安定は、日本にとり大きな財産のひとつである。

私が首相として最も心を動かされた体験のひとつが、ダーウィンにおける慰霊碑への献花である。安倍首相と並んで立ち、オーストラリアの戦没者に敬意を表すると共に、両国が現在共有する忠誠と友情の絆を示し合った。これは、両国が時間をかけて歩んできた長い旅路の象徴的な一歩であった。

現代における日豪関係の基盤を作ったのは、1957年の日豪通商協定署名を行ったロバート・メンジス元首相と、安倍首相のご祖父にあたる岸信介元首相である。これは、未来を見据えた旅路である。

安倍首相は、メンジス元首相が教訓として使った言葉を引用された。「絶えず覚えているだけより、何かを望む方が良い。」この言葉は、私たちを導く光である。

オーストラリアと日本は今日、インド太平洋地域の開放と平和、繁栄のビジョンを分かち合っている。そしてこれは、志を同じくする国々との協力により強化されている。

安倍首相は、高潔さと知恵を兼ね備えた方である。私たちの地域や世界を代表する政治家であり、開かれた貿易の積極的な推進者である。また、日本が誇る傑出した外交官でもある。

安倍首相は地域の繁栄と安定を唱え、経験のある一流の政治家として、指導力を発揮してこられた。とりわけ新型コロナウイルスによる健康面、経済面の影響への対応において、地域の指導者として、かつてない程のご貢献をされてきた中でのご退任となる。

安倍総理は首相の座を去るかもしれないが、ご祖父に始まり、首相が素晴らしい形で引き継がれたレガシーは、今後も続くであろう。

安倍首相のご健康を心より願っている。今後も私たちの友情が続くと共に、妻ジェニー共々、首相と昭恵夫人の今後のご活躍を祈念している。