マリース・ペイン外務・女性問題担当大臣は2020年10月22日、以下の声明を発表した。
本日、ジャン・アダムズ次期駐日オーストラリア大使の任命を発表する。
オーストラリアの日本との関係はかつてない程強固であり、わが国の関与は、両国の戦略的、経済的利益の根本を成している。
両国が新型コロナウイルスの課題に直面する中、両国の特別な戦略的パートナーシップの価値は高まっている。オーストラリアと日本は共に、ワクチンやサプライチェーン、質の高いインフラ投資等を含め、感染拡大がもたらす保健・厚生、経済面での影響に対処している。
オーストラリアと日本は、開放的で繁栄する地域を目指すという点で、同様のビジョンを共有しており、これらは民主主義や人権といった共通の価値観や、国際安全保障に対する共通の取り組みを土台としている。これには透明性のある効果的な多国間組織の実現など、多国間協力を通じて国際的成果を生み出すための日本との協働が含まれる。
わが国は引き続き、日本との防衛協力の深化に取り組む。日本や、米国を含むインド太平洋地域のパートナー国と現在行っている作業は、地域の平和や安定を支えるものである。
日本はオーストラリアにとり、世界第2位の貿易相手国であり、2019年の往復貿易額は870億豪ドルに到達している。日本の投資は、オーストラリアの経済発展に極めて重要な役割を果たすと共に、液化天然ガス(LNG)や鉄鉱石、石炭、農業など、幾つかのわが国の最大輸出産業に欠かせない存在である。私たちは低排出技術やデジタル経済、重要鉱物資源などの新分野で、今後も協力を深めていく。
アダムズ次期大使は外務貿易省に所属するベテランの政府高官であり、最近では駐中オーストラリア大使を務めた。またワシントンの在米オーストラリア大使館や、パリの経済協力開発機構(OECD)事務局に勤務した経験もある。またモナシュ大学法学部と経済学部で、学士号(共に優等学位)を取得している。
加えて2017年以降、日本でオーストラリアの国益増進に貢献してくれた前任のリチャード・コート大使に、感謝の意を表する。