Australian Embassy Tokyo
在日オーストラリア大使館

日豪首脳会談・共同記者発表

スコット・モリソン首相

2020年11月18日

菅首相、有難うございます。ここ東京にてご一緒できる点、首相とお会いする最初の外国首脳である点、この場で首相ご就任を祝福できる点を大きな名誉と受け止めています。とりわけ、本日の非常に温かいおもてなしに感謝の意を述べたいと思います。

菅首相、いかなる関係においても第一印象は大事です。そして本日、私たちのお互いに対する第一印象は、きわめて良いものであったと思います。今後の数年間において、きわめて大切で実りのあるパートナーシップが、私たちの間に生まれるよう期待しています。

オーストラリアと日本は、インド太平洋にある国家というだけでなく、この地域に対する見解を分かち合っています。また米国との偉大な同盟関係のほか、中国との重要な、最も重要な貿易関係を共有しています。またインド太平洋地域のあらゆる国々との、きわめて強固で前向きな関係についても同様です。そしてこうした各国の主権の存在に関し、強い信念を有しています。

今日両国の特別な戦略的パートナーシップは、かつてない程深まっています。特にこれは本日、両国が大きな前進を遂げ、画期的な防衛協定である日豪円滑化協定に大枠合意したためです。

日本がこの度大枠合意したような類の協定をこれまで結んだ国は、約60年前の米国をおいて他にないという事実に、私たちは敬意と感謝の念を覚えます。本日こうした重要な合意点に到達するにあたり、日本が示して下さった特別の信頼に対しても同様です。

本日はしかし、この取り決め以外にも協議すべき点がありました。両国は科学技術における協力やローエミッション、ゼロエミッションの未来、及び来年3月の日本への水素初出荷を目指す水素エネルギー・サプライチェーン試験プロジェクトのための協働、オーストラリアのローエミッション技術ロードマップを土台とした協力、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定や週末に締結された東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など、両国が共にパートナーとなっている多くの貿易協定における協働などです。

ほかにも世界貿易機関(WTO)改革のための協力や、世界中で甚大な被害や深刻な経済的損失をもたらしている、世界規模のパンデミックに取り組むための世界保健機関(WHO)での協働、特に大事な点として、南西太平洋に位置する太平洋島嶼国、ASEAN諸国といった域内に位置する国々との協力が話し合われました。多くの他の国々に対してと同様、願わくば2021年中に、これらすべての国々にワクチンが提供されるよう私たちが協力するにあたっては、世界がここ最近の現状よりも通常の状態に近づく点を目指すつもりです。

以上の点から今宵の夕食会では、友人同士のくつろいだ雰囲気で話し合えるよう期待しています。私たちは来年の素晴らしい東京オリンピックの開催を、心待ちにしています。また2000年にオリンピックが開催されたシドニーの出身者として、菅首相、及び日本の皆様に対し、シドニーオリンピック大会での金銀銅メダルを贈呈したいと思います。2021年東京大会の成功を祈念しています。