Australian Embassy Tokyo
在日オーストラリア大使館

日米豪印首脳会合 モリソン首相演説

スコット・モリソン

オーストラリア首相

2021年9月24日

 

首相、有難うございます。また大統領、有難うございます。このような素晴らしい場で、ご一緒できることは大変な名誉です。今回対面という形で、ご一緒する機会を設けていただき感謝申し上げます。また、良き友人であるモディ首相や菅首相、ブリンケン長官にもご同席いただき、嬉しく思います。

私たちは自由民主主義国家であり、自由を求める世界秩序を信奉しています。また、自由で開かれたインド太平洋地域を標榜しています。なぜなら、これこそが私たちの国民が、自由な社会で将来の希望や夢を叶えられるような、強固で安定、繁栄した地域を実現させるものだからです。

日米豪印四か国の枠組み(クアッド)は、大統領がおっしゃったように、私たちのような民主主義国家がいかに物事を実行し、非常に複雑で変化する世界で直面する大きな課題を扱い得るのかを示すものです。世界でインド太平洋ほど、現時点で活力に満ちた地域は存在しません。

この地域には、驚くほどの機会や幅広い多様性、大きな富が存在しますが、克服されるべき多くの課題も見られます。

私たちは、自らの国の役割を理解しています。そして、私たちが暮らすインド太平洋に注視することで、人々が自らのために持つであろう全てを実現できるようでありたいと考えています。

前回からわずか半年後に、クアッド初の対面式会合のために再び集結した訳ですが、すでに前回以降多くのことが達成されており、今回の集まりは、今後の展開に大きな希望を持ってのものとなります。

安全で効果的なワクチンは、すでに少なくとも6.7億回分の提供が決まっていますが、目標は10億回分です。大統領、私たちは本日、その追加を発表します。

こうしたワクチンの製造や供給、接種を行うと共に、これらが地の果てまで届き、域内全体で投与が行われるよう、私たちは国力を結集させています。

低排出技術は実際、世界を変えるもので、国際社会を排出量実質ゼロの経済、新エネルギー経済に導きますが、私たちはこの分野でも協力を行っています。

また、サイバー空間や新興・重要技術が信頼性、安全性の高いものとなるよう努め、開かれた社会で問題解決にあたると共に、多くの点で21世紀の安全と繁栄、環境の鍵を握るサプライチェーンの課題に取り組んでいます。

私たちは、このインド太平洋地域に共に立っています。そして、この地域が常に威圧から解放され、全ての国の主権が尊重されると共に、紛争が国際法に沿って平和裏に解決されるよう願っています。

私たちはお互いへの敬意を持って、透明かつ意義深い形で力を結集し、ひとつにまとまります。

大統領、本会合にクアッドの首脳として集まる機会をいただき、改めて感謝申し上げます。オーストラリア国民を代表し、この優れた会合に共に参加する他のクアッド首脳に対し、地域でのリーダーシップに謝意をお伝え申し上げます。

私たちの調整作業は、自由で開かれた、包摂的なインド太平洋地域の実現に向けた希望の力を、何倍にも高めてくれると確信しています。以上をもって、親愛なる友人である日本の菅首相に代わりたいと思います。