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アルバニージー政権、気候変動法案が下院を通過

アンソニー・アルバニージー首相とクリス・ボーエン気候変動・エネルギー大臣は8月4日、以下の声明を共同で発表した。

アルバニージー政権の2022年気候変動法案は8月4日、連邦下院を通過した。

本法案は、2030年までに温室効果ガス排出量を2005年比で43パーセント削減し、2050年までに実質排出量をゼロにするという目標を法制化するものである。

オーストラリアが実質排出量ゼロに向けて前進し始めるよう、連邦議会に要請していた財界や産業界、労働組合、農業従事者、地域社会や環境保全グループの声は、本法案によりひとつにまとめられた。

オーストラリアは9年間にわたって失策を重ねてきたが、遅すぎるともいえる本法案は、エネルギーや投資に確実性をもたらし、次世代における経済成長と機会を生み出すものである。

本法案はオーストラリアの排出量削減目標43パーセントを定めると共に、本目標の推進にあたっての政府一丸となった手法の実現を確かなものとする。

本法案はまた、気候変動大臣が目標に向けた進捗状況を毎年連邦議会に報告することで、説明責任を果たすと共に、独立機関である気候変動当局に、将来の目標値について政府に助言を行う権限を与える。

連邦選挙からわずか75日後における本法の下院通過は、再生可能エネルギーの拡大を通じて、雇用を創出し、電気料金に引き下げ圧力を加えると共に、排出量を削減させるというアルバニージー政権による“Powering Australia”政策の実行に向けた重要なステップである。

「本法案は、オーストラリアを気候変動対策面で前進させるという政府の野心を示すものであり、国民と一緒に進めていくという、私たちの決意の反映である。」と、アルバニージー首相は語った。

「本法はオーストラリアの製造業に対し、新たな雇用や新たな産業、新たな技術、新たな繁栄の時代を切り開くものである。」

「国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)に対する、国が決定する貢献案(NDC)でも触れたように、政府や財界、地域社会が同じ方向を向いて行動すれば、さらなる削減も可能であると思われる。」と、ボーエン気候変動大臣は述べている。

「法案を賛成したすべての下院議員、及び彼らの法案策定における建設的な貢献に感謝したい。」

「下院の法案通過は、あまりに遅れたとはいえ、気候とエネルギーが新たな確実性の時代を迎えることを示すものである。」

本法案は今後連邦上院に送付され、数週間の審議が行われる。