2022年8月28日
ウォン外務大臣は、以下の声明を共同で発表した。
オーストラリア政府は、国際安全保障環境が緊急性を伴っているにもかかわらず、第10回核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議が最終成果文書のコンセンサス採択に至らなかった点に関し、深い失望の意を表明する。
ニューヨークでの4週間の交渉を経て、軍縮、不拡散、原子力の平和的利用というNPT条約の3本柱すべてにおける有意義でバランスのとれた最終成果に対し、ロシア以外の締約国はどの国も同意する用意があった。
ロシアは、意図的に前進を阻止した。同国の行動は、NPTの根本原則に真正面から挑戦している。
ロシアが継続中の理不尽かつ正当性のない侵略戦争を非難するとともに、同国に対し、ウクライナの領域から直ちに撤退するように要求する。
核兵器のない世界という目標こそNPTの根幹であり、オーストラリアはその目標のために尽力することを今も固く誓っている。
オーストラリアは、NPTが国際的な核不拡散・核軍縮制度の基盤だとして、一貫して支持している。今回の結果は別にして、NPTには安全保障上、確固たる利点があり、我々がそれをあまねく享受できている点に変わりはない。
核兵器のない世界の実現に向けて、一層の努力が私たちには求められている。NPTの強化のためにオーストラリアは今後も、建設的な貢献と他国との協力を継続する。
今月、オーストラリア代表団長としてNPT運用検討会議に出席し、我が国の「国の見解(National Statement)」を表明したティム・エアーズ貿易補佐大臣に感謝する。