Australian Embassy Tokyo
在日オーストラリア大使館

オーストラリア名誉勲章(コンパニオン)の授与 故安倍晋三元首相、日本

日豪二国間関係に対する卓越した貢献

 

悲劇的な死を遂げられる前、安倍晋三元首相は今般のオーストラリア名誉勲章の授与に対して、正式に同意を表明されていました。授与されるコンパニオン勲章は、オーストラリア勲章の中でも最高位のものです。

安倍元首相は、地域の繁栄と安定性を推進すべく不断の努力を重ねられ、経験豊富な第一級の政治家として、自らのリーダーシップを発揮されました。

政治家として長年にわたり活動する中、安倍元首相はオーストラリアに真の友情を示され、また、日豪の経済貿易関係、防衛協力、人的交流をさらに発展させるべく確固たる意志をもって尽力されました。

安倍元首相が発揮されたリーダーシップとビジョンに勢いづけられ、日本はオーストラリアにとって、最も緊密な関係をもったパートナー国のひとつとなりました。同氏の功績のひとつが、「特別な戦略的パートナーシップ」のもとで、日豪関係をさらなる高みへと押し上げたことです。

日本の首相(2006年から2007年および2012年から2020年)として、安倍元首相は日豪関係における複数の歴史的進歩を促進されました。その一例が、日本・オーストラリア経済連携協定(JAEPA)の締結です。この協定によって、日豪間の貿易と投資の流れが加速し、両国の企業にとって新たな機会が創出されました。

この他に特筆すべき点としては、安倍元首相の日豪防衛協力に対する貢献があります。両国間の防衛協力は過去10年にさらに強固なものとなりました。最近署名された日豪円滑化協定によって、日本の自衛隊とオーストラリア国防軍の協力が大幅に促進されることになりました。この協定が実現した背景には、安倍元首相の大きな貢献がありました。同氏は長年にわたり、日豪防衛協力の緊密化を呼びかけられてきたのです。

日豪米印の間でクアッド創設を促すなど、安倍元首相は国際舞台で優れたリーダーシップを発揮されてきました。同氏が掲げられた「自由で開かれたインド太平洋」というビジョンは、同地域で、また、世界中で大きな影響を及ぼしました。環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)も重要な提唱者の1人として推進され、この協定の結果、オーストラリアなど貿易パートナーに多大な恩恵がもたらされました。

安倍元首相は、日豪関係のために卓越した努力を重ねられ、オーストラリアが国家として同国名誉勲章コンパニオン勲章(AC)を授与し、同氏を公式に称える上で、全面的にふさわしい貢献をなされました。