世界初の液化水素運搬船で、川崎重工業の建造による「すいそ ふろんてぃあ」が本日、オーストラリアのビクトリア州ヘイスティングス港に到着し、歓迎式典が行われました。液化水素を積み込んだ後、日本の神戸港に向けて出航する予定です。
「すいそ ふろんてぃあ」は、日豪6社が参画するコンソーシアムによる、水素エネルギーサプライチェーン構築の実証事業の一環として、ビクトリア州の褐炭から製造された水素を液化し、日本へと運搬します。
オーストラリア政府はクリーン水素貿易プログラムの設立を通じ、日本との水素サプライチェーンにおける協力を強化すると発表注1しており、技術を通じた脱炭素化に関する日豪パートナーシップの下、日本へのクリーン水素の輸出に注力していく方針です。
スコット・モリソン首相は、2022年1月に行われた日豪首脳テレビ会談において岸田首相と共に、2050年までの排出量実質ゼロ達成に向けた共通のコミットメントを確認しました。「オーストラリアが低排出の目標を実現する上で、日本のような海外のパートナー国と緊密に協力することは欠かせない」と、モリソン首相は述べました。
また、ジャン・アダムズ駐日大使は以下のコメントを発表しました。
「『すいそ ふろんてぃあ』は(オーストラリアから)液化水素を安全に運ぶために開発された運搬船です。」
「この事業は日豪関係にとっても大きな進展であり、水素は気候変動対策として期待される次世代エネルギーです。ゲームチェンジャーになるものとして期待しています。」
オーストラリアは引き続き、日本のエネルギー安全保障を支えることに重点を置くと共に、両国や世界が直面している課題の持続的な解決に向け、日豪間のパートナーシップをより一層強化していきます。
**「日豪のクリーン水素貿易パートナーシップについて」(2022年1月6日 スコット・モリソン首相、アンガス・テイラー産業・エネルギー・排出削減担当大臣共同声明)